今回は、リスキリングに関する「補助金」「助成金」「給付金」の違いについてお伝えします。
個人で申請できる給付金については、こちらの記事
https://conauki.com/2024/04/09/grant_we_can_get_for_reskilling/
❖リスキリングとは
実は、リスキリングの補助金は企業に対して支払われるものなんです。
個人が行う学びなおしは「リカレント教育」というのだそうですが、一般的には浸透しないまま、今に至っています。
リスキリングが注目を集めたのは、Society 5.0の存在です。
Society 5.0に向かって第4次産業改革が進む中、今までの知識だけでは太刀打ちできない状況が、すぐそこまで来ているんです。
そこで岸田内閣では、「個人経由」のリスキリング施策パッケージのフォローアップと施策の見直しを行っています。
❖スキリングで個人が申請できるようになった背景
「新しい資本主義」の実現に向けた取り組みを進める岸田内閣は、第4次産業革命を見据えて、色々な施策を立てています。
第1次産業革命では、移動手段が「馬車→機関車→自動車」と大きく変わり、人々の働き方に混乱を招きました。
そこで、第4次産業革命を見据えて、岸田内閣では、企業経由だけでなく個人経由のリスキリングにも力を入れているんです。
本来、リスキリングは企業に求められて行う学習、リカレント学習は個人的に行う学習ですが、岸田内閣では「個人経由」のリスキリング施策パッケージのフォローアップと
施策の見直しを行っています。
また、これまでは、休業して学習する必要があった雇用調整助成金について、休業よりも教育訓練による雇用調整を選択しやすくなるよう、助成率などが見直されているんです。
個人への補助が拡充されてるんです。
❖リスキリングに関する、補助金・助成金・給付金の違い
リスキリングとは、本来企業を対象に行われるものなので、企業が国に申請する制度が多いんです。
ただし、最近ではハローワークなどを通じて個人が申請できる制度も整ってきているので、注目を集めています。
ここでは、リスキリングに関する補助金、助成金、給付金の違いについて説明しますね。
補助金
補助金は、企業が対象
企業の経費を一部補助するのが補助金。
詳しくは、この記事を参考にしてください。
ものづくり補助金
ものづくり補助金総合サイト(2024年4月現在締切済み)https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html
IT導入補助金
IT導入補助金2024 https://it-shien.smrj.go.jp/about/
事業再構築補助金
事業再構築補助金事務局(第8期~4/25) https://jigyou-saikouchiku.go.jp/saikouchiku.html#a01
助成金
助成金も企業が対象
企業が従業員の働き方を効果的に促進するために、実施する際に助成されます。
企業が計画書を作成して、職務に関連した専門的な知識及び技能の習得研修を実施したり
人材育成制度を導入するもの。
労働者に適用した時に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。
厚生労働省 事業主への助成金 人材開発支援助成金 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/shokugyounouryoku/training_employer/index.html
給付金
給付金は、個人が対象。
要件に当てはまる人が、ハローワークを通じて申請できるんです。
厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了する必要があるけど、
費用の一部が教育訓練給付金として支給されますよ。
❖リスキリングしたい個人が得られる補助金はないが助成金制度はある
リスキリングしたい個人を対象にした給付金は、主に厚生労働省が実施していますが、こども家庭庁にも個人のリスキリングを支援する制度があるんです。
厚生労働省が実施しているのは、企業向けや個人事業主向けの補助金が中心ですが、個人が利用できる制度はあります。
特に押さえておいていただきたいのは、こども家庭庁の制度です。
子ども家庭庁の制度では、生活費を貰いながら、厚生労働省が実施している教育訓練給付金制度の講座を受講できる、というメリットがあります。
教育訓練給付金
・対象者:在職中で雇用保険に加入している方
離職後1年以内で雇用保険に一定の期間加入していた方
・対象となる講座:16,000講座
【出典】厚生労働省教育訓練給付の講座指定についてhttps://www.mhlw.go.jp/content/001216039.pdf
一定の受給要件を満たす人が、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、その費用の一部が教育訓練給付金として支給されます。
ただし、対象者は、パートアルバイトを含む企業で働いている人、離職して1年以内の人なんです。
【出典】厚生労働省 教育訓練給付制度とは https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
公務員だった方は含まれないけれど、アルバイトにも申請の権利があるから、ハローワークで相談してみたら、何か別の方法が見つかるかもしれません。
【参考】ハローワークインターネットサービス https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
雇用保険に入っていなかった!という方も、がっかりする必要はありませんよ。
この制度とは別にこの後、説明する「求職者支援制度もあります。
【出典】厚生労働省 人材開発HP(一部抜粋)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/index.html
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
・対象者:在職中の人
・対象となる講座:16,000講座
(例)ビジネススキル、職種に関連したスキル、ITデジタル分野のスキル、設計・製造分野のスキル、医療・福祉・生活分野のスキル
【参考】経済産業省 リスキリングを通じたキャリアップ支援事業
https://careerup.reskilling.go.jp/
補助事業者一覧表:https://careerup.reskilling.go.jp/worker/pdf/list_jigyousha.pdf
求職者支援制度
・対象者:
ハローワークに給食の申し込みをしている人(離職者、在職者)
雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でない人
労働の意思と能力がある人
職業訓練の支援御行う必要があるとハローワークが認めた人
・対象となる講座:
基礎、IT、営業・販売・事務、医療事務、介護福祉、デザイン、その他
【参考】厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html
母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業
こども家庭庁が実施してる事業です。
対象教育訓練を受講し、修了した場合にその経費の60%(12,001円以上)がきゅうふされます。
制度を設けていない都道府県等に居住されている場合は、支給の対象とならないんですが、市町村独自に制度を設けている場合もあるから、まずは市町村の役場に問い合わせてみてくださいね。
全国の自治体・支援事業検索 https://anata-no-sasae.jp/search/
母子家庭自立支援給付金
・対象者
母子家庭の母親の方・父子家庭の父親の方
児童(20歳に満たない者)を扶養している方
児童扶養手当の支給を受けている
児童扶養手当の支給を受けているのと同等の所得水準の方
教育訓練が適職に就くために必要であると認められる方
・対象講座
教育訓練給付の指定教育訓練講座(16,000講座)
都道府県等の長が地域の実情に応じて対象とする講座
母子家庭の母又は父子家庭の父の主体的な能力開発の取組みが支援されます。
対象教育訓練を受講し、修了した場合にその経費の60%(12,001円~)が支給されるんです。
また、講座を学んでいる期間は、最大10万円の給付金を受け取ることができるんです。
【参考】こども家庭庁 母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業について https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya/jiritsu-shien-kyuufukin
支給については、受講前に都道府県等から講座の指定を受ける必要がありますので、必ず事前に居住の市(町村在住の方は都道府県)にご相談してくださいね。
高等職業訓練促進給付金等事業
・対象者:
ひとり親の方
児童扶養手当の支給を受けている
児童扶養手当支給と同等の所得水準(※1)にある方
※1 例:お子さんが1人の場合、1年間の収入が365万円未満
養成機関において6月以上のカリキュラムを修業する方
対象資格の取得を目指す方
・対象となる講座:
看護師、准看護師、保育士、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、調理師、製菓衛生師等の国家資格や、シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格等のデジタル分野等の民間資格、教育訓練給付の対象講座を受講して取得する資格(一部を除く)など
【参考】こども家庭庁 高等職業訓練促進給付金等事業 https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya/jiritsu-shien-kyuufukin
・高等職業訓練促進給付金等事業
ひとり親の方が、資格取得を目指して修業する期間の生活費を支援する制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062967_00005.html
❖まとめ
リスキリングに関する「補助金」「助成金」「給付金」の違いを分かっていただけたでしょうか。
補助金が企業の経費を補助するものだったなんて、知らなかった人も多いのでは?
実は、私も知りませんでした!
でも、これから個人事業主になるなら、違いを理解しておかないと損しちゃいますよね。
このブログでは、こなゆきがリスキリングして、ゼロから起業を目指す過程をお伝えしています。
Webマーケティングを始めるあなたは、こなゆきが学んでいることを一緒に学んで、スキルアップしてくださいね。